ホームズミュージアム

イカー街はロンドンの交通の要衝。
いくつもの地下鉄が集まっているし、バス路線も多い。
しかし、ベイカー街と言えば、まずまっさきに思い浮かぶのは、子どもの頃から親しんでいるホームズ。
正直、自分はシャーロキアンではないし、、、なんて言う引け目もありながらベイカー街にあるこのミュージアムに行ったのはよかった。
これほどのリアリティをファンから創造者から付与されたフィクションがある、という事実が胸を打つ。
「私はワトソンです」と名乗るおじさんがいた。


こうした「その作品の描いた街」にリアリティを付与していく行為は、世田谷にサザエさんの家を再現するような試みが近い(のび太の家やのび太たちの遊んだ土管の置いてある空き地を再現してみてもいいのに)。


フィクションはもちろんフィクションなのだけれども、優れたフィクションは圧倒的リアリティを持つ。
本当のことなのか、本当っぽいかどうか、じゃなくて、多くの人の「思い」が裏付けるリアリティ。
フィクションを馬鹿にする人はこの喜びを知らない哀しい人か、それでもフィクションを認めることができないほどに「大人」なしんどい人なのだろう、なんて思う。
(少し雑に話を広げると、例えば、多くの人が想像する龍馬は司馬さんの産み出した「竜馬」像からリアリティをフィードバックされている部分が多い、という話がある。人の思いが、その人や物を「リアル」なものにするわけで、実は日常をいきる一人ひとりだってこうした○○さん像から逃れることは難しい。だから、セルフプロデュースは重要、という話も出てくるわけで。この辺、出発前の慌ただしさもあり、我ながら説明不足でわかってくれる人だけわかってくれればいい、というような書き方になっててすみません。。。え、いつもだって?なおさらすみません。。。)