結婚について

久しぶりに会った友人と飲む。
彼は既婚者だが、結婚生活に対して非常に悲観的だ。
自分は結婚すべきではなかった、なんてことすら言う。
相手に合わせる生活が気苦労でならないらしい。


「俺は俺でいたい」そう言って一人でい続けることを選択した友人もいる。
それも一つの道だ。
でも、そこを羨ましく思いながら現在の結婚生活に対して怨嗟だけを投げかけているのだとすれば、それは僕からは不幸、と見える。
実際にはなにかしらの幸福もあるだろうに、それが見えづらくなる構図。


割と自分自身、一人でいることがさほど苦痛ではないし、自分の行動が他人に変化させられることにいらつきもする。
でもその果てにたどりつくのは進化の袋小路。


生物学的は「有性生殖」は、多様性を獲得するため、と説明される。
(単性生殖では、そのもののコピーを生み出すことしかできない)
その意味において、自分一人では獲得できない性質の獲得の為に、他者を求めるのは本来的なのだろう。


互いに影響しあうこと、変化させあうことが刺激的と、幸福と、感じられる相手。
今、どこかにいる、のでは多分ない。
共に影響しあう、そのプロセスを信じられる相手。
それは、未来に向けて、おそらくは自分の力によって作られるのだ。
(むろん、自分は、その相手から同様に作られる。)
そしてその互いを影響する活動が周囲をも幸福にすれば最高だ。


世の中がそんなに単純でないことも了解しつつ、それでもそう思っていたいのだけど。
(また、実はこの論は、結婚とは関係なかったりもするのだが)