若冲と江戸絵画展

ages2006-07-09

(ちょっと長くなっちゃった。「ふと」まで読んだ、とかそういうことになりそう^^;)


ふと思い出して、ふらっと一人、国立博物館のプライスコレクション観て来ました。
一人リラックスして電車でゆったり移動するのはなんだか久しぶりな感じ。


そもそも、これは行かにゃ!と思ったのはトリミングして載せているこの鶏の絵。
もちろん描かれているのは鶏なのだけど
圧倒的に綺麗でかっこいい。
それはなぜか、と考えてみるとこの画が一定の普遍性を獲得しているから
だと思う。
アニメのセル画っぽいコントラストのはっきりとした絵の構成。
それでいてこの羽、鶏冠の質感。


とまあ絵が気に入っただけなら、最近はネットがある。
ネットで絵を収集すればいいじゃない、という意見もあるでしょう。
(事実、集めたし)
でもですね、展覧会に行ってよかった。
少なくとも僕にとってはいい展覧会でした。
まず、スタンダード(土佐派、狩野派の?)が並んでるんです。
んで「ほうほうこれが江戸絵画ですかいの〜。エキゾチックジャパン!」みたいな感想を抱きつつ進んでいくんです。
で、これが実はその後への仕込み。
「あれ?そういや若冲展なのにまだ一枚もありませんね」と思ったところでバーンとね。
もう、圧倒的。
コーナー名にエキセントリックなんてついていますが、たしかに。
同時代に生きた画家からは嫌がられただろうなぁ、、、と思いました。
サリエリアマデウスを思い出したり。
正統を継承し尽した上で崩す。(継承過程の絵もあったりしました)
その天才。
コーナー最初の「花鳥人物図屏風」「鶴図屏風」にやられてしまったのでした。


いや〜いいもん観たな〜と思って足を進めていくともう一個うれしい展示が。
それはライトコントロール
暖かいオレンジの光と蛍光灯っぽい白い光とが交互にゆっくり切り替わりながらあたっている環境で屏風絵を見せてくれている部分が。
オレンジの光の下で見ている中、白い光にぱーっと変わった瞬間の絵の躍動感。
襖に画かれていた絵にぱーっと外の太陽が差し込むときっとこんな見え方したんじゃないかな、という動感。


まさに、人に物をみせる(見せる、魅せる)現場に立ち会えましたとさ。
詳細は↓ここでも観てくださいな。
http://d.hatena.ne.jp/jakuchu/