O2 可憐 summer days

立っているだけで汗ばむほどの気温。
まるで時間が止まっているかのような感覚に陥る。
分子が運動を止める、絶対零度とは異なり、むしろ分子の運動は激しくなっているのに、「止まっている」かのように感じる知覚系の不思議。

台風が南洋の空気を送り込んでくれているのだろう。
日本の大地を踏みながら遠く南洋の空気を味わえた。
こんなことを61年経過した今、
それを経験していない自分が言うのもおかしいが、
時期柄、なのだろうか。
（その日、はなぜかお盆に当たるのだけれども）

景色の圧倒的なコントラストは何の徴なのか。
昼時に出会った綺麗な羽の蝶は何の徴なのか。
午後、いても立ってもいられず、ふらりとビルの外に出てしまった。

夜、想定外（11人いた）に盛り上がった歌会の帰り道の空には大きな月が輝いていた。