データ保存媒体の興亡

PS2の成功はVHSからDVDへの変化の過渡期に一気にプレーヤーを普及させたことにある。
当時PS2を買った人が買っていたのは、リッジではなくて実はマトリックスだった、というのは有名な話。


レーザーディスクというおそらくはそのサイズが故にマニア向けを宿命付けられていた円盤とは違う、それまで普及していたCD状とそっくりな円盤を映像の、そしてゲームのメディアにすることが妙にすんなりと受け入れられたのが、世紀末のこと。(そう、PS2の発売は前世紀なのだ)
それまでシーケンシャル(最初から順番に)にしかアクセスできなかったVHSテープからランダムアクセス可能でしかもインタラクティブ(おそらくはコストの兼ね合いでメニュー画面くらいしか結局使われていないけど)に使えるメディアへの移行はあらゆる事象がうまくかみ合ってスムーズに進んだ。


今回のPS3の敗因の一つは、そこの失敗だと僕は思っている。
PS1はロムカセットからCDに。
PS2はCDロムからDVDロムに。(前述のランダムアクセスメディアでの映像普及)なったことが大きい。
が、ブルーレイにはそれがない。
「綺麗(というのはつまりは大容量)」なだけなんだもん。
大容量なだけなら、50GBくらい入るSDカードを開発してもらうのが正直うれしいのでは?
僕らは次の円盤が欲しいわけじゃない。
次の使い勝手のよさが欲しいんだ。たぶん。


僕らが小さい頃は、スパイはマイクロフィルムに情報を入れてそれをめぐって死闘を繰り広げていた。
最終的にはああなるのでは?
もっと言えば、映画JM(たけしとキアヌ夢の共演!)的に人の脳を保存媒体※として利用する世の中がくるのだろうけど。


以下余談。
※アンキパンが発明されればそれはもうすぐにでも。
生体は、可塑性が高すぎて保存効率が悪い中、アンキパンをいかに実現させますかね。
ちなみに、ハチクロ最終巻にも掲載されていたアンキパンのマンガは本当にいいマンガの一つだと思います。
未読の方はぜひ。
そんな僕はコミックキューの続き(特に「兆」の続き)を待っています。