贋作ほら男爵の冒険

(法螺貝の大音声)


聞こえるか?あの法螺貝が。法螺貝の音は何を呼んでいるのだ。
貝が鳴らすは、大海の記憶。われらの母なる大洋の記憶。
二枚貝。カラス貝。つぶ貝。法螺貝。宝貝
貝は貨幣だ。価値の交換を司るものだ。
いやしかし、今はこの殻の形を見よ!
美しい螺旋。
法螺貝の螺旋ドリルが地上を貫き、ロシアまでのトンネルを掘った。
攻め込め!攻め込むのだ!
法螺貝の音と共に!


(法螺貝の大音声)


ほら!あれこそはプロイセンのほら男爵。ミュンヒハウゼンだ。
ミュンヒハウゼン!ミュンヒハウゼーン!




某所で、つぶ貝と法螺貝を間違える天然さんの話が盛り上がっているのに触発されて、
なんとなく野田秀樹風(彼はもっともっと情報量が多いし、そもそもこんなに稚拙ではない)な芝居の幕空きを妄想してしまいました。


こんな感じで、ミュンヒハウゼンが実は日本に渡って、天狗に逢って、法螺貝を吹きながら、山伏になったりする話、ちょっといいなぁ。。。
KILL=切る=着るで洋服屋テムジンが世界帝国を築く話とか、情報量の詰め込み方含めて、やっぱかっこいいと思います。
情報量もしっかりある上に、発声してみた時のリズム感の良さとか、極端に言うと音のうねりだけで人は感動できるんじゃないか、と誤解してしまうような。


あぁ、野田さんの芝居を久しぶりに観たくなってきましたよ。